“瓦”にご注意を!!

時が過ぎるのは早いですね~

あっという間に3月が過ぎようとしています

さてさて、最近耳にする事が多くなってきましたので念のため書いておきましょう!

私達は「瓦」と言えば粘土を焼いて作った物しか、瓦と言いません

Wikipediaでも触れていますね

瓦 - Wikipedia

 

焼き物の瓦(粘土瓦)の単純な見分け方は“厚み”

一枚当たり最低でも約15mm以上はあります

表面の着色部分は陶器のお茶碗等と同じガラス質の釉薬を焼く事により発色させたり、炭素の被膜により銀色に着色させたりしますので、色褪せしません

なので塗装のメンテナンスは要りませんし素材も焼き物なので半永久的に持ちます!

がっ極まれに気候の合わない地域の瓦だったり、むか~しの焼き上げる技術が安定しない頃の瓦は凍み崩れてしまう事があります

又、塩害といい海岸沿い等で崩れてしまう事もありましたが、現在の瓦では起きませんのでご安心ください

 

葺きあがってしまうと一般の方は見分けがつかないレベルになってしまいますが同じく厚みのある物で「セメント瓦」と呼ばれる物があります

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こちらはセメントを素材とする物で、「厚型スレート」と呼ばれる事もあります

重さは粘土瓦と変わりません

基本的に塗装で色付けされていますので、色褪せします

表面が荒れてしまう前に塗装を行う必要がありますが、素材は30年以上持つ物もあります

但し、ご当地で作られていた物が多く似た様な物でも形状が合わず補修が出来ない事があります

 

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こちらの大阪城は“銅瓦”とよばれる銅板で出来た瓦が使われています

金属ですので、瓦と呼ばれていますが瓦屋さんより板金屋さんのお仕事になります

さてちょっとお話しを戻して、「厚型スレート」

対して「薄型スレート」があります

厚さ約5mm 葺き上げ時は重なっているので10mm以上になっている部分もありますが一枚当たりは約5mmしかありません

コチラも表面は塗装なので色褪せします

瓦よりは軽いですが、トタン・ガルバリウム鋼板に比べると重いです

f:id:kawarider:20180320220621j:plain厚型スレートは“セメント瓦”と呼んだりしますが、薄型スレートは同じスレート仲間でも瓦とは呼びません!

ココ大事!!!

薄型スレート、化粧スレート等とも言われますが“瓦”じゃ無い!んです

屋根材一般的にトタン等の金属系以外は“瓦”と一括りされていますが、素材も耐久性も全く別物です

高耐久、高性能が売りの粘土瓦を技術の進化で薄くして軽く安くした物では御座いませんのでくれぐれもご注意ください!

この辺を知ってか知らずか、ハウスメーカーさんに”瓦”を希望した所、今は軽くていい「瓦」があるので大丈夫ですよ!と

いざ出来てみたら薄型スレートだった...という私達目線では詐欺!と思える様な事が起きていますのでくれぐれもご注意ください!

ちなみに似たような言い回しですが「平板瓦」というのがあります

これも薄型スレートの事を指してる事がありますのでご注意ください

本当の「平板瓦」は粘土瓦です↓この辺りですね

製品紹介 | 【三州瓦】防災瓦の株式会社鶴弥

 

はい、スレートを連発しましたが、“本物”のスレートとは

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天然スレート(玄昌石)の事を言います

素材は石。色も素材色。屋根材の最高級品です。お値段も最高級!

東京駅の屋根に使われている事で有名ですね

 

という事で、瓦にご注意ください

日々技術は進歩していますが厚さ5mmの瓦はありません!

むやみに安い軽い瓦もありません!

 

 

 

優しいまちの瓦屋さん

(有)ホシ瓦屋 星 周道

 

瓦とバイクをこよなく愛する瓦屋さんです

 #瓦 #発信 #バイク #平板瓦 #スレート